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【プーチン幻想 ・ロシアの正体】の 著者、グレンコ・アンドリー氏語る [評論&講演]


今年の春、3月か4月ごろ、youtubeを通して倉山満氏とグレンコ・アンドリー氏の対談を3回ほど視聴していました。流暢な日本語でロシアとプーチンの正体を語る切り口に、そしてロシアの周辺諸国や現在はロシアに侵略されているウクライナの教訓に、なる程と頷くことが多くあり、このウクライナから来た留学生(研究者)にも関心が高まっていた頃、4月に出かけた憲法関係の講演会で、グレンコ氏の講演会のチラシを貰い、5月19日、講演先の兵庫県芦屋市に知り合いの方と出かけました。



一つの講演に行くことで、また別の講演の情報を得ると言う、体を動かすとそれなりの結果が出るものですね。因みに、この講演は【日本の歴史文化研究会】主催で、何と65回目にあたり、題目は【「ロシアの正体」と日本の危機 】でした。


会場に早めに着き、中に入ると30名くらいの参加者が入れるくらいの部屋の広さです。受付で頂いたチラシで質疑応答の時間が設けられていることが分かり、この広さだと文字通り身近でグレンコ氏や参加者の話が聞けるのだと期待感が高まります。


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この時期、折もおり「維新の会」の丸山穂高参議院議員の北方領土に関する【戦争発言】がメディアで取りざたされていました。グレンコ氏は「まあ、この話に触れないわけにはいかないでしょう」といった感じで意見を言われました。


丸山氏の「戦争するのは反対かどうか?」というきき方では、日本人は本能的に否定するのは分かりきったことなので、国会議員として軽率であったと見解を述べられ、話の途中で前後の言葉をよく覚えていないが、鈴木宗男議員は売国奴だと言われたのが印象に残っています。メディアで連日丸山氏の戦争発言が取り上げられた頃、時事通信から電話でグレンコ氏に質問があり、17日朝、ほぼ自分の言った通りに出ていたそうです。


対ロシアで日本にとって最重要問題は言うまでもなく【北方領土問題】ですが、この日の講演でグレンコ氏が終始一貫して言われた解決方法は、日本の【再軍備】でした。更に領土問題は4島だけでなく、千島、樺太を含めて主張しなくてはいけない、との見解が、常に弱腰であった日本人への再認識と覚悟を迫るものです。今の日本人は、先ず2島返還か、いや4島だと論じているレベルですから、本来は千島、樺太も一緒に取り戻すべきだと言うグレンコ氏の考えは超まともな考えだと言わねばなりません。正直、千島、樺太がいつの間に私たちの頭から消失してしまったのか? その歴史的経緯も私の中でも曖昧模糊な状態です。そうだ!千島は、樺太もあったではないか! 情けないことに、日本人は領土を保持するという感覚が薄い国民なのでしょうか?



グレンコ氏の考えはこうです。「北方領土問題は、取り戻すためにはどうすれば良いかを考える。最終的に必ず取り返すと言う信念を持つ。現状をあれこれ考えてというリアリズムではなく、兎に角世界全体に対して主張し続ける。何となれば、【領土は国家の基本。国家は領土と国民から成る】からである。 4島だけでなく、千島、南樺太を含めて主張しなくてはいけない。」


「 ロシアの国力は今がピークである。それは落ちぶれている(笑)日本の4分の1程度。ロシアは軍事力だけ(だけ、に注意!)がある(謀略、諜報戦も含む)。 日本は、経済力を軍事力に回していけば、2~30年後に日本の軍事力が追いつくのは可能。長い時間がかかるかもしれないが、決して諦めてはいけないということ。絶対に妥協せず領土を取り戻すという覚悟が必要だ」と。


再軍備については、将来チャンスが訪れた時に、常にスタンバイ( stand by)の状態にしておくこと、と話された。


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グレンコ氏の話は、ロシアという国家そのものの正体に及んだ。
「 ロシアは、第二次大戦後に何も誇れるものがない。つまり、第二次大戦に勝ったこと以外に誇れるものがない 」という意味である。


「 日本国内には、ロシアを対中国への抑止力として使うのは有効だという考えがあるが、とんでもない考えであり、中露は関係の強化を築いている。ロシアの承認で中国人がロシアに制限なく入っている。これは、プーチン、中央政府が認めている。これからも新しいパイプラインが引かれている。ガスの販売価格は公表されていない。中露が1つになってアメリカと対立する構造であり、中国にとって、プーチンほどの親中体制はない。」



「 日中経済協力では、日本は40年間も支援し続けてきた。ロシアは、物理的に侵略できるようになったら、必ず侵略する。それは、グルジア、ウクライナで実証済みのこと。ロシアに日本が援助すると、その分だけちょっと強くなることを考えないといけない。過去の例を見れば、20世紀に一番ロシアを援助したのはアメリカである。」


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質疑応答の時間では、【具体的に日本、あるいは日本人がどうして行くべきか?】をウクライナ人のグレンコ氏に尋ねる質問が多かった。

前述の【信念】や【覚悟】に直接関わるものと思うが、グレンコ氏はこう言われた。「 日本人の一人一人が、領土問題で何を言われても、パッと答えられるような状態になっておかないといけない」 「有りとあらゆる方法で、政治家、有力者、一般人にこの対ロシア、領土問題を働きかけて行く行くしかない」


「プーチンは良くも悪くも、世界的規模で考えている」という彼の見解は、改めて私たち日本人が戦略的に国際社会を捉え、領土と国民の安全と保障を堅持していく必要を感じさせられた。



他にこんな初耳の話が語られた。それは歴史を捏造するロシアの正体だ。まるで中国と韓国と同じではないかと思った。ギリシャ語ではルーシーという語はロシアと呼んでいた。古代ルーシーの中心だった民族は後のウクライナ人になったが、モスクワ人がそれを取り上げて自分たちはルーシー人と主張したという。 約束は約束を破るためにある。物を盗むだけでなく、歴史までも奪うロシアということだ。


講演を聴き終え、日本は周囲をとんでもない国家に、しかもいくつものタチの悪い国家に囲まれているのだと再認識した次第である。縦長に長い島国の日本は、まるで魅力的な、しかし無防備の若い女性のようだ。ある方が櫛名田比売(くしなだひめ)と称されたが、矢張り、武装した日本武尊の存在が常に必要だということだ。


北方領土問題解決には、時間がかかろうと決して妥協せず、一にも二にも【再軍備】【軍備強化】ということになる。付け入る敵には、己が姿を見せて見よ、と言いたい。


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